津久井浜観光農園の基本レギュレーションは「当日受付・予約不要」です。この気楽さが人気の源泉であると同時に、多くの初心者が現地で涙を呑む最大のトラップとなっています。取材陣が定点観測した現場データによると、いちごの旬がピークを迎える2月から3月の週末、好天に恵まれた日の来園者数は案内所の許容量をあっさり突破します。
いちご狩りの果実は工業製品ではありません。その日の朝に赤く熟している果実の数には厳格な物理的限界が存在します。案内所では、農家ごとに開園するハウスを細かくコントロールしていますが、来園者が集中すると「本日分の受付は終了しました」という宣告が午前11時前後に下されるケースが日常茶飯事です。午後にドライブがてら立ち寄ったファミリーが、門前払いを食らって立ち往生する光景は珍しくありません。
「予約不要」とは「いつ行っても入れる」という意味ではなく、「先着順でキャパシティに達するまで受け付ける」という過酷な椅子取りゲームであることを認識する必要があります。朝一番の熟度の高い大粒いちごを味わい、入場制限を確実に回避するためのボーダーラインは、「開園時刻(午前9時)の15分から30分前に現地案内所へ到着すること」です。