「ジェネリックは安いから副作用が出やすいのではないか」という疑念も、ネット掲示板などで頻繁に語られるテーマです。しかし、フロントラインジェネリックの安全性に関しては、農林水産省による厳格な承認審査を経ており、毒性試験や残留性試験をクリアした成分のみが使われています。
それにもかかわらず、「塗布した部位の毛が抜けた」「元気がなくなった」という事例が報告されるのはなぜでしょうか。その真相の多くは、薬剤の添加物(溶媒・基剤)に対する個体差のアレルギー反応です。
主成分フィプロニルを液状に保ち、皮膚に浸透させるためのアルコール系溶剤や界面活性剤は、メーカーによって処方が微妙に異なります。先発薬では問題がなかった愛犬・愛猫でも、後発薬の溶媒にかぶれてしまい、局所的な脱毛や皮膚の赤みを生じるケースがあります。これは「ジェネリックが危険だから」ではなく、化粧品や人間用薬品と同様に、特定の添加物がその子の肌に合わなかったという生理的なミスマッチです。
また、猫に対して犬用の製剤を誤って投与してしまう人為的事故も深刻です。犬用製剤を猫に転用した場合、体格差による過剰投与だけでなく、一部の犬用ダニ駆除薬に含まれる「ペルメトリン」などのピレスロイド系成分が猫の中枢神経に致命的な中毒を引き起こします。コストを抑えようとして複数頭分の薬を一括購入し、飼い主の目分量で小分け投与するような行為は絶対に避けなければなりません。