ネット検索で「名古屋巻き」と入力すると、関連ワードに「古い」「時代遅れ」といったフレーズが浮上することがあります。実際に名古屋巻きが古いと言われた理由を紐解くと、2000年代当時のヘアスタイルが持つ特有の質感に原因がありました。当時はハードスプレーでカチカチに固めた重厚な縦ロールや、頭頂部を極端に膨らませた盛り髪スタイルが主流であり、2010年代以降のナチュラル志向やシースルーバング、ウェットヘアといったエフォートレスな質感とは真逆の位置にあったためです。
しかし、美容業界関係者への取材によると、その評価はここ数年で劇的な転換を迎えています。愛知県出身の美容家である土屋雅之氏が2000年頃に考案し、名古屋の有名ヘアサロンから全国へと飛び火したこのスタイルは、本来「ストレートロングの毛先に豊かなカーブと弾力を与え、華やかさと小顔効果を演出する」という極めて構築的な美学に基づいています。
転換点を決定づけたのが、2026年秋の皇室報道でした。新潟県長岡市を訪問された愛子さまの上品なウェーブヘアに対し、大手メディアやSNS上では「古さを一切感じさせない、洗練された現代の名古屋巻き」「清楚さと凛とした華やぎが共存している」と絶賛の声が相次ぎました。この現象によって、単なるY2Kリバイバルの枠を超え、大人の気品を引き出す実用ヘアとして名古屋巻きの現在における評判が完全に復権したのです。