エンディング後半の視覚的なハイライトである「家への飛び込み」と「アコーディオンハウス」。視聴者の間では長年「平屋なのに全員が入ると家が膨らむのはなぜか」「タマだけが外に取り残されて慌てて入る意図は何か」といった議論が交わされてきました。
制作を手掛けるエイケンの元アニメーターや当時の演出資料によると、このシーンは「どんなに外で慌ただしい一日を過ごしても、最後は温かい家庭という一つの場所に全員が帰り着く」という家族の求心力をコミカルに誇張したものです。タマが列の最後尾から遅れて滑り込む演出は、厳格な規律ではなく、どこか抜けていて愛らしい磯野家の日常風景を象徴するアクセントとなっています。
一方、かつてのお菓子投げ食い(通称:ンガッフッフ)が終了した経緯には、昭和から平成へと移り変わる中でのテレビメディアに対する社会的責任と視聴者倫理の成熟がありました。
1980年代後半から1990年代初頭にかけて、乳幼児の気道異物事故に対する小児救急医療現場からの啓発活動が活発化しました。影響力の極めて高い国民的番組において「食べ物を空中に投げて口で受け止める」行為が子どもの窒息事故を誘発しかねないとの声が寄せられ、フジテレビおよび制作陣は単なるシーンの削除にとどまらず、「視聴者がテレビの前で笑顔で参加できる双方向ギミック」としてじゃんけんを開発したという背景があります。