ナメック星の決戦において、フリーザ第三形態が果たした役割は「主人公サイドに芽生えかけた微かな希望の完全粉砕」でした。超ナメック星人として覚醒したピッコロに対し、第二形態のフリーザはパワーで力負けし、追いつめられる展開を迎えます。読者が「勝てるかもしれない」と息をのんだ刹那、フリーザが口にした「お待たせしましたね…」という慇懃無礼な宣告とともに、悪夢の変身劇が幕を開けました。
変身が完了した第三形態は、怪奇映画の怪物を思わせるおぞましい風貌へと変貌を遂げていました。両肩の突起、異様に伸長した頭部、突き出た口元。そして放たれたのが、のちにファンからデスビームの猛連射(作中では「ひゃひゃひゃひゃひゃ…」という異様な笑い声とともに繰り出された高速指先ビーム)と呼ばれる、不可視の連続エネルギー弾でした。
あれほど圧倒的だったピッコロが、ガードすら間に合わずになす術なく蜂の巣にされ、大地に崩れ落ちる光景は、当時の連載陣やアニメ視聴者にトラウマ級の絶望を与えました。怒りに燃える孫悟飯が潜在能力を解放し、全力の連続気功波で反撃を試みるものの、フリーザは片手で容易に跳ね除けます。まさに圧倒的、絶対的な強者としての君臨でした。