フラットコーテッドレトリバーの子犬を迎える前に、すべての希望者が知っておくべき決定的な理由があります。それは、彼らが持つ「成犬になっても精神的に成熟しきらない無尽蔵の陽気さ」が、家庭環境によっては最大の破綻要因になり得るという事実です。ゴールデンレトリバーやラブラドールレトリバーが2〜3歳を迎える頃に落ち着きを見せるのに対し、フラットコーテッドレトリバーは5歳を過ぎても子犬のようなハイテンションを維持し続けます。
鳥猟犬として回収作業を担ってきた歴史から、彼らの活動欲求と人間への依存度は桁外れです。「愛嬌があって人懐っこい大型犬」というイメージ先行で家庭に迎え入れた結果、制御不能なジャンプや突進、室内での激しい破壊活動に疲弊し、心身ともに追い詰められる飼い主の相談が後を絶ちません。現場のドッグトレーナーが「見た目の優雅さに騙されてはいけない。中身は生涯アスリートであり、常に仕事を求めている作業犬である」と警鐘を鳴らす通り、天真爛漫な性質を受け止め切るキャパシティが人間側に求められます。