チョロ松を語る上で避けて通れないのが、第1期13話「事故?」で巻き起こった衝撃の「シコ松事件」です。昼間に自宅のリビングでひとり、ティッシュを手に自慰行為に及ぼうとした瞬間、帰宅した長男のおそ松に現場を現認されるというアニメ史に残るハプニングが発生しました。
この事件を機に、兄弟たちから「シコ松」「チョロシコスキー」「自家発電三男」などと容赦なく呼ばれ、常識人としてのメッキは完全に剥ぎ取られることになります。赤面しながら必死に自己弁護を試みる姿は、彼の気取ったプライドを粉砕し、キャラクターの人間味を一気に底上げしました。
また、彼のもう一つの軸である「就活」の経緯も迷走の連続です。ハローワークへ通うポーズは見せるものの、面接では緊張のあまり奇行に走り、第1期最終回間際では就職が決まったかに見えて周囲を大混乱に陥れました。就労への焦りとモラトリアムへの甘えの間で揺れ動くチョロ松の姿は、単なるギャグにとどまらず、若者のリアルな苦悩をデフォルメした名エピソードとして語り継がれています。