鼻の下ニキビができる原因と痛い理由|面疔との違いと正しい治し方

鼻の下ニキビができる原因と痛い理由|面疔との違いと正しい治し方

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鼻の下にできた赤いしこりをすべて通常のアクネ菌によるニキビと決めつけるのは極めて危険です。ここに発生する炎症性皮膚疾患の代表格として、俗に「めんちょう」と呼ばれる黄色ブドウ球菌の深部毛包炎が存在します。両者は見た目が酷似していますが、発症メカニズムも治療薬も根本から異なります。

診断・比較項目尋常性痤瘡(一般的な赤ニキビ)面疔(せつ・毛嚢炎の重症型)皮膚科現場の判断指標主たる原因菌アクネ菌(皮膚常在性の嫌気性菌)黄色ブドウ球菌(化膿性の強い細菌)培養検査による起炎菌の同定炎症の深さと硬さ毛包上部にとどまる(やや柔らかい)真皮深層〜皮下組織まで硬結化触診時のしこりの硬度と可動性痛みの性質触れたときに局所的な痛み触れなくてもズキズキと拍動痛自発痛の有無が重要な鑑別点発熱・全身症状原則としてなし稀に微熱や所属リンパ節の腫脹全身症状があれば直ちに受診治療アプローチ過酸化ベンゾイル、アダパレン等抗生物質の経口投与+局所抗菌薬市販アクネ薬では軽快しない

進行段階によっても対処法は分岐します。毛穴が角栓で塞がれて皮脂が溜まった初期の「白ニキビ(面皰)」であれば、ピーリング作用のある外用薬や丁寧な洗顔で排出を促せます。しかし、アクネ菌が遊走して赤く腫れ上がる「赤ニキビ」、あるいは黄色ブドウ球菌が侵入した面疔の段階では、刺激を極限まで排除した専門的な抗菌処置が不可欠です。この面疔(めんちょう)との違いを無視してアクネ菌用の市販薬を数週間使い続けると、病巣が真皮深くへと広がり、クレーター状の瘢痕を残す直接的な原因となります。

井上 凛
著者

井上 凛

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。