劇中で親しみを込めて「勉三さん」と呼ばれる彼の本名は、刈野勉三(かりの べんぞう)です。出身は山形県(作中では東北の農村部出身という描写が随所に登場)で、上京して木手家の隣にあるアパート(木造2階建ての「みどり荘」)に下宿しながら大学受験に挑んでいました。
気になる年齢設定ですが、原作漫画とアニメ版で若干のグラデーションが存在します。アニメ版の初登場時点では21〜22歳前後と推定され、度重なる受験失敗を経て最終的に大学へ合格した際には25〜26歳に達していました。常に学生服(詰め襟の学ラン)に下駄というバンカラな昭和スタイルを貫いており、実年齢以上の貫禄と哀愁を漂わせていたのが印象的です。
そして、勉三さんを語る上で欠かせないのが、声を担当した伝説的声優・肝付兼太(きもつき かねた)氏の存在です。『ドラえもん』のスネ夫役や『銀河鉄道999』の車掌役で知られる肝付氏は、独特の哀愁と底抜けの人の良さを絶妙な塩梅で表現しました。当時のアニメ制作関係者が残した証言録によると、「勉三さんのセリフには、ただ情けないだけでなく、隣近所の少年たちを包み込む本物の温もりを込めていた」と語られており、あの味のある語り口こそがキャラクターに永遠の生命を吹き込んだと言えます。