刺青とタトゥーの決定的な違いとは?深さや痛みの真相を徹底検証

刺青とタトゥーの決定的な違いとは?深さや痛みの真相を徹底検証

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法的な観点において、日本のタトゥーを取り巻く状況は近年、歴史的な転換点を迎えました。その中心となったのが、2020年9月に下された「タトゥー彫師医師法違反事件」における最高裁判所第二小法廷の無罪判決です。

検察側は「針で皮膚に色素を入れる行為は医行為であり、医師免許を持たない彫師の施術は医師法第17条違反である」と主張していましたが、最高裁は「タトゥー施術は医療を目的とする行為ではなく、装飾的・美術的な意義を持つ風俗的慣習である」と認定。医行為には当たらないと判断し、彫師側の無罪が確定しました。これにより、日本国内におけるタトゥー彫師の営業は法的に脱違法化され、表現の自由や職業選択の自由の範疇として認められる法理が確立しました。

しかし、法的な合法性と「社会規範・契約の自由」は別問題です。実社会におけるルールは依然として厳格に運用されています。

観光庁が宿泊施設に向けて実施した実態調査を追跡すると、インバウンド対応として「シールで覆う」「貸切風呂の案内」「時間帯別の利用」を促す柔軟な施設が一部で増えたものの、全国の温浴施設や公営・民営プールの約6割以上が依然としてタトゥー・刺青の露出を一律禁止としています。事業者側には「施設利用約款に基づく利用拒否の自由」が認められており、タトゥーの有無による入場制限は違憲・違法とはみなされません。

さらに深刻なのが、金融・社会保障分野への影響です。生命保険の新規加入時、刺青やタトゥーの有無を問う告知項目が設定されているケースがあります。これは施術時の針の使い回しに起因するB型・C型肝炎ウイルス感染リスクを診査基準として考慮しているためで、加入を断られたり、特別な保険料条件が付加される事例が存在します。また、一般企業における就業規則でも「服務規律」「信用失墜行為の禁止」を根拠に、露出するタトゥーを禁じる企業が圧倒的多数を占めています。

井上 凛
著者

井上 凛

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。