臨床現場において、両者は全く別のアプローチで治療が進められます。その決定的な差を「細胞の特徴」「リンパ節の広がり方」「発症部位」「治療方針」の4点から比較します。
第1の違いは、がん細胞そのものの形態です。ホジキンリンパ腫の病変部には、特徴的な巨大細胞がごくわずかに存在し、周囲を正常な免疫細胞が取り囲んでいます。非ホジキンリンパ腫では、異常増殖した同一の腫瘍細胞が病変部全体を埋め尽くすように密集します。
第2の違いは、転移・拡大のパターンです。ホジキンリンパ腫は、首から鎖骨、縦隔(胸の中央)へと、隣接するリンパ節へ順序正しく連続的に広がっていく規則性を持っています。これに対し、非ホジキンリンパ腫はリンパ管や血流を介して離れたリンパ節へ不連続に飛んだり、胃や腸、肝臓、骨髄、皮膚といった「リンパ節以外の臓器(節外病変)」へ早期から広がったりしやすい性質を持ちます。
第3に、病型の細分化の度合いです。ホジキンリンパ腫は主に4〜5種類程度に分類されますが、非ホジキンリンパ腫は後述の通りB細胞性やT/NK細胞性など数十種類に細分化され、それぞれ進行スピードが全く異なります。