デビュー後の進撃は止まらなかった。戦後の希望を描いた不朽の名作映画『ここに泉あり』をはじめ、彼女は多彩な作品で強い印象を残していく。オーケストラの創設に情熱を傾ける人々を描いたこの作品において、彼女が見せた純粋で心温まる演技は、傷ついた人々の心をやさしく包み込んだ。ドラマチックな感情表現から繊細な日常の描写まで、幅広い役柄を完璧に演じ分ける実力を証明してみせたのだ。
当時の日本社会は高度経済成長に向かう激動の時代。彼女が出演した青春映画や抒情豊かなドラマ映画は、人々に夢と感動を与え続けた。過渡期を迎えていた日本映画業界において、彼女は単なるマスコット的存在にとどまらず、時代の空気を体現する表現者として欠かせない存在となっていった。スクリーンを通じて放たれる圧倒的な存在感は、今なお色褪せることがない。