火のないところに煙は立たない。死亡説が検索エンジンのサジェストに浮上した背景には、3つの決定的な出来事が存在する。第1の理由は、2018年に突如として訪れたグループの活動休止と、それに伴うメディア露出の急減だ。公式サイトの閉鎖やSNSの更新停止が重なり、事情を知らないライト層のリスナー間で「メンバーに何か不幸があったのではないか」という憶測が流布した。
第2の理由は、同じ時代を駆け抜けた周辺アーティストや関係者の訃報だ。90年代後半から2000年代のJ-POP・ヒップホップ黄金期を共に築いたミュージシャンやプロデューサーが亡くなった際、ネット掲示板やSNS上で情報が混乱。「RIP SLYMEの誰かが亡くなった」という誤った記憶のすり替わりが発生し、アルゴリズムがそれを学習した可能性が高い。
そして第3の理由であり、最も心理的影響が大きかったのが、元メンバー・PESによる「脱退と絶縁」の告白だ。物理的な死ではなく、「グループとしてのRIP SLYMEの終焉」を悼むファンの悲痛な書き込みが、いつしかキーワードとして固着してしまったのだ。