国立研究開発法人である農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)が蓄積してきた果樹栽培や土壌保全に関する実証データは、一度酸性化した土壌がいかにして元に戻ろうとするか(緩衝能の働き)を克明に示している。土壌の種類によって、酸度を下げるために必要な資材の量は数倍もの開きが出る。
粘土質の土壌は酸度の変化に対して強い抵抗力(緩衝力)を持ち、一度酸性に傾けば長期間維持される反面、目標値まで下げるには多量の酸性化資材を要する。逆に砂質土は素早く酸性化するものの、降雨や施肥によって元の数値へと急速に揺り戻る。自身の庭土がどちらの性質に近いかを見極めずにマニュアル通りの資材量を投入しても、期待通りの効果は得られない。