任天堂ハードのユーザーにとって、本作はシリーズ屈指の記念碑的タイトルとなりました。EA SPORTS FC 24 Switch版の評価を語る上で欠かせないのが、数年間にわたり批判の的となっていた「レガシーエディション(中身はFIFA 19のままでユニフォームと選手データのみを差し替えた販売形態)」からの完全な脱却です。
Switch版として初めてEAの内製エンジン「Frostbite」が採用され、PS4やXbox Oneといった前世代機とほぼ同等のゲームプレイ体験が実装されました。アルティメットチームの全イベントや女子選手の収録、VOLTA FOOTBALL、キャリアモードの演出強化など、これまでSwitchユーザーが蚊帳の外に置かれていた要素がすべて手元で遊べるようになった恩恵は計り知れません。
ただし、携帯機のハードウェア性能に起因するトレードオフも存在します。描画フレームレートはPS5等の60fpsに対して30fps動作に制限されており、画面全体にわずかな入力遅延と重さが生じます。また、UIの読み込み時間やメニュー画面のレスポンスにはもたつきが見られ、据え置き機でハイテンポな対戦に慣れたプレイヤーが乗り換えると違和感を覚えることは避けられません。「ベッドの上や外出先で本格的なサッカーライフを楽しめる携帯機」としては満点に近い進化を遂げたものの、「競技用ハード」としては一線を画す理解が必要です。