インコの寿命を決定づける日々の食事管理において、現在最も推奨されているのがペレット食(人工総合栄養食)の導入です。昔ながらの皮付きシード(アワ、ヒエ、キビ、カナリアシード)は鳥本来の採食行動を満たすメリットがあるものの、高脂質・低ビタミン・低カルシウムになりやすく、脂肪肝や動脈硬化の原因となります。
ペレット食は必要なビタミン・ミネラルが均一に配合されており、栄養の偏りを防ぎます。シードからペレットへの切り替えは根気が必要ですが、大人のインコであっても、シードに少しずつ粉状ペレットをまぶすなどの段階的なステップを踏むことで移行が可能です。
さらに、セキセイインコの命を脅かす感染症として最も警戒すべきがメガバクテリア症(マクロラブダス症)です。
メガバクテリアは胃(前胃と筋胃の間)に寄生する大型の真菌(カビの一種)で、親鳥からの給餌(吐き戻し)によって雛の時期に感染します。感染していても無症状のまま潜伏し、換羽期や環境変化によるストレス、寒さで免疫力が低下した瞬間に爆発的に増殖します。
食欲があるのに痩せていく、未消化の種子が混ざった便をする、嘔吐を繰り返すといった症状が現れたときには、すでに胃炎や胃潰瘍、胃出血が進行しているケースが少なくありません。雛や若鳥を迎えたら、外見上元気であっても小鳥を診られる動物病院で糞便検査(必要に応じて遺伝子PCR検査)を受け、早期に抗真菌薬による除菌治療を完了させることが長寿への必須条件です。