本作の説得力を支えたのは、主演の奈緒をはじめとする主要キャスト陣の圧倒的な演技力です。制作発表や当時の特別インタビューにおいて、みち役の奈緒は「みちの行動は時に独善的に見えるかもしれないが、拒絶され続ける人間の痛みには嘘がない」と語り、陽一役の永山瑛太も「陽一という男の弱さやずるさを隠さず演じることで、世の夫婦のリアルを浮き彫りにしたかった」と述懐しています。
特に永山瑛太が見せた、悪気のない無頓着さと拒絶の態度は、SNS上で「うちの夫を見ているようで胸が苦しい」「リアルすぎて見ていられない」といった共感と批判が入り混じる大反響を呼びました。また、田中みな実が演じた楓の「仕事に没頭するあまり家庭を後回しにしてしまう焦燥感」は、働く現代女性から絶大な支持を集めました。
一方、最終回翌週に放送された「特別編」に対するネットの反応は賛否が分かれました。新規の追加シーンを期待した視聴者からは「総集編の割合が多く肩透かしだった」という感想が上がった半面、陽一視点のモノローグが補完されたことで「陽一が抱えていた言葉にできないプレッシャーの輪郭がようやく理解できた」と評価する声もあり、作品への解像度を深める契機となっています。