ネット上やSNSでは様々な駆除情報が飛び交っていますが、現場の実態に合わない誤ったアプローチが少なくありません。代表的な3つの盲点と誤解を是正します。
誤解①:飛んでいる成虫に市販の殺虫スプレーを吹きかけまくる
夜間に外壁や窓ガラスに群がる無数の成虫に対し、家庭用殺虫スプレーを噴射するのは非効率的です。薬剤を浴びた成虫が暴れ回ることで大量の鱗粉が周囲に飛び散り、散布者自身が吸い込んだり皮膚炎を起こしたりする危険が高まります。また、成虫の寿命自体が数日であるため、薬剤による駆除効果よりもコストや健康リスクのデメリットが上回ります。
誤解②:卵塊を高圧洗浄機で一気に吹き飛ばす
外壁の卵塊を高圧洗浄機の水圧で洗い流そうとすると、卵塊を覆う微細な保護毛が細かく粉砕されて空気中に飛散します。近隣住宅の洗濯物に付着したり、作業者が吸い込んでアレルギー症状を起こす原因になります。また、水圧で地面に落ちた卵は死滅せず、翌春に地面付近でふ化して再び木や壁を登ってきます。
誤解③:一度発生したら永久に増え続けるという絶望感
「このまま毎年増え続けたらどうしよう」とパニックに陥るケースが見られますが、前述の通りマイマイガは極端な大発生の後に天敵ウイルス等の作用で必ず自滅・収束します。個体群動態のサイクルを理解し、ピーク期の2〜3年間をいかに冷静かつ効率的な自衛策で乗り切るかが重要です。