公園の文化的コアを担うのが、国内でも稀少な陶芸専門の公立美術館である茨城県陶芸美術館だ。館内に足を踏み入れると、高い吹き抜けから降り注ぐ自然光が、陶器の釉薬の微細な照りを際立たせる。展示室に並ぶ作品群は、近現代の日本陶芸界を牽引した名工たちの魂そのものだ。
特に見逃せないのが、笠間に窯を構え、独自の「練上(ねりあげ)」技法を極めて人間国宝となった松井康成の常設展示である。異色の土を幾重にも重ね合わせて生み出される幾何学的で緻密な文様は、もはや土の域を超え、鉱物や宇宙の星雲を想起させるほどの凄みを帯びている。亀裂やテクスチャーの隅々にまで張り詰めた緊張感は、ガラス越しであっても見る者を圧倒せずにはいられない。
さらに、美食と芸術の巨人として知られる北大路魯山人の足跡も、この笠間の地に色濃く残る。晩年を過ごした住居「春風萬里荘」が近隣に移築保存されている背景もあり、美術館のコレクションや企画展には魯山人の奔放でありながら本質を突いた美意識が随所に反映されている。作為を削ぎ落とした素朴な用の美から前衛的な立体造形まで、土という素材の無限の可能性を目の当たりにできる空間だ。