細木数子がバラエティの第一線から退いた後、その「時代の代弁者」としてのバトンを鮮やかに受け取ったのがマツコ・デラックスだった。日本テレビ系『月曜から夜ふかし』をはじめとする数々の冠番組で、彼女が披露する社会批評と愛のある毒舌は、現代人の心を掴んで離さない。
フジテレビなどの主要局も含め、彼女が出演する番組は常に高い注目を集める。マツコの凄みは、社会の理不尽や人間の滑稽さを突きつけつつも、決して突き放さない優しさにある。毒舌の裏にある冷徹なほどの観察眼と包容力。そこには、かつて細木数子が提示した「本音で生きることの覚悟」と同質の美学が脈打っている。