今回の惨事は、既存の安全管理規定が現場で形骸化していた実態を赤裸々に暴露した。文部科学省やスポーツ庁は、運動中止基準を含む熱中症対策ガイドラインを全国の学校へ周知徹底するよう繰り返し求めてきた。また、学校保健安全法においても、生徒の生命と健康を守るための予防措置が明確に義務付けられている。
しかし、今回の現場ではガイドラインに基づく計測機器の常時確認が行われておらず、数値に基づく客観的な判断ではなく「指導者の主観や経験則」が優先されていた。形式的なマニュアル策定にとどまり、現場の命を守る砦として機能していなかった実態が重く示されている。