早朝7時。まだ静けさが残る街中で、特定の店舗の前にだけ長い列ができる。目当ては、早朝限定で提供されるボリューム満点の朝食セットだ。近年、観光庁が推進する地域資源の再掘り起こし事業においても、地方独特の食文化は重要なコンテンツとして位置づけられている。そのなかでも、朝の時間を活用した観光スタイルは、滞在時間の延長や地域経済の活性化に大きく寄与している。
取材に応じた旅行者は「朝からこれほどの満足感を得られる場所は他にない。わざわざ早起きして訪れる価値がある」と声を弾ませる。かつては地元住民の日常生活の一部だった習慣が、いまや目的地そのものへと変貌を遂げているのだ。