日本で「三大料理」の話題になると、必ずと言っていいほど「なぜイタリア料理や日本食ではなくトルコ料理なのか?」という声が上がる。ドネルケバブのイメージがあまりにも強すぎるせいかもしれない。だが、実際のトルコ料理の奥深さは、ストリートフードの域を遥かに凌駕している。
オリーブオイルをふんだんに使った野菜の冷製煮込み「ゼイティンヤール」、世界最古級の歴史を持つパイ生地「ユフカ」を用いた魅惑のスイーツ「バクラヴァ」、そして数十種類もの小皿料理が並ぶ「メゼ」の文化。これらはすべて、オスマン帝国が何世紀にもわたって異文化を抱え込み、融合させてきた証だ。ギリシャ、アラブ、ペルシャ、バルカンの要素が入り交じり、繊細かつ豪快に昇華されたトルコ料理の骨格を知れば、誰もがその選出に納得せざるを得ないはずだ。