詰め放題界の金字塔として君臨するのが、山梨県に本社を置く株式会社桔梗屋の「桔梗信玄餅詰め放題」だ。わずか200円前後という破格の参加費で、芳醇なきな粉と黒蜜が絡む名物を限界まで詰め込める夢のような企画である。平均12個前後と言われるなか、上級者は20個超えを平然と叩き出す。
攻略の鍵は、結び目を作る袋の端をいかに長く残せるかだ。1個詰めるごとに中の空気を徹底的に抜き、餅と餅のすき間をなくすように垂直に押し込んでいく。最後の「一本縛り」と呼ばれる独特の結び方をマスターしていなければ、袋が閉じずに失格となるリスクもある。早朝からの整理券配布を勝ち取り、この伝統技に挑む愛好家たちの情熱は留まるところを知らない。