わだち(轍)とは?車の危険な走行リスクと雪道脱出法・ことわざの由来

わだち(轍)とは?車の危険な走行リスクと雪道脱出法・ことわざの由来

わだち(轍)とは?車の危険な走行リスクと雪道脱出法・ことわざの由来の詳細について、最新情報を取りまとめてご紹介します。

舗装されたアスファルト道路であっても、長期間の供用によってタイヤの走行位置がスプーンで削り取られたかのように凹んでいく現象が発生します。道路工学においてこれは「わだち掘れ(わだちぼれ・Rutting)」と呼ばれ、道路管理者が警戒する代表的な路面損傷の一つです。

わだち掘れが発生するメカニズムには、主に2つの要因が関係しています。

  • 大型車の反復荷重によるアスファルトの塑性変形(そせいへんけい):トラックやバスなど重い軸重を持つ車両が同一箇所を繰り返し走行することで、アスファルト混合物が押し固められ、横方向へ押し出されて窪みが定着します。特に猛暑日の夏場はアスファルトの結合材(アスファルト乳剤)が軟化し、変形が一気に加速します。
  • タイヤチェーンやスパイクによる物理的摩耗:寒冷地では冬期に装着される金属チェーンやすべり止め具によってアスファルト表面が物理的に削り取られ、走行ラインが深く削掘されます。

このわだち掘れが生じた道路で特に警戒すべきが、降雨時のハイドロプレーニング現象です。凹んだわだち部分に雨水が滞留して一本の「水の溝(水たまり)」を形成するため、排水性が著しく低下します。

高速道路などで水深数ミリ以上のわだち溝にハイスピードで進入すると、タイヤの排水能力が追いつかず、タイヤと路面の間に水膜が入り込んで車体が完全に水上に浮いてしまいます。この状態に陥るとステアリングもフットブレーキも一切効かない制御不能状態となり、側壁や他車への激突事故を誘発します。

斉藤 蓮
著者

斉藤 蓮

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。