南蔵院が全国の金運祈願者から聖地とみなされる最大の契機となったのは、住職・林覚乗氏による驚異的な宝くじ高額当選です。1995年、釈迦涅槃像の建立直後に「ドリームジャンボ宝くじ」で1等・前後賞あわせて1億3000万円に当選。さらにそのわずか数日後、ナンバーズでも数百万円を的中させるなど、その後も複数回にわたる高額当選を果たしました。ネット上では「通算当選総額が30億円を超えているのではないか」とまで囁かれています。
しかし、このエピソードの本質は「住職個人の強運」という単純な話にとどまりません。林住職自身が講演や自著で一貫して語っているのは、「金銭への無執着と徳の循環」です。当選金の全額は、ネパールやミャンマーの恵まれない子どもたちへの医薬品・教育支援、釈迦涅槃像建立事業の維持費、そして地域の育児院や福祉活動へ惜しみなく寄付されました。
仏教における「利他行(他者の利益のために尽くすこと)」を徹底した結果として引き寄せられた幸運であり、私財を増やす目的で買ったわけではないという事実こそが、南蔵院の金運伝説の根底に流れる本質的な教訓といえます。