Q1:知覚過敏用の歯磨き粉を使えば、虫歯でしみる症状も治まりますか?
A1:治まりません。知覚過敏用歯磨き粉に含まれる硝酸カリウム等は、露出した健康な象牙細管を通じた神経伝達を抑制する作用機序を持っています。虫歯菌によって軟化・崩壊した感染象牙質や、神経内部で起きている細菌性の炎症を止める薬効はないため、虫歯の進行を覆い隠して悪化させる恐れがあります。
Q2:歯科医院で歯石を取った後、急に冷たい水がしみるようになったのは失敗ですか?
A2:治療の失敗ではありません。これまで歯根の表面を分厚く覆っていた歯石が除去されたことで、隠れていた象牙質が一時的に外気に触れ、知覚過敏が生じる極めて一般的な生体反応です。多くの場合は数日から2週間程度で唾液中のミネラルによる再石灰化が進み、自然に違和感は消失します。症状が長引く場合はコーティング剤の塗布で容易に改善可能です。
Q3:ホワイトニングをすると歯がしみると聞きましたが、歯に深刻なダメージがあるのでしょうか?
A3:一時的な脱水症状によるもので、永久的な組織破壊ではありません。過酸化水素などのホワイトニング薬剤がエナメル質の微細な隙間から浸透する際、象牙細管内の水分が移動して一過性の知覚過敏を引き起こします。通常は施術後24〜48時間以内に唾液の作用で再石灰化と再水和が進み沈静化します。痛みが強い場合は施術間隔を空け、知覚過敏抑制ジェルを併用します。
Q4:歯ぎしりや食いしばりが原因で歯がしみる場合、どんな治療法がありますか?
A4:夜間の睡眠中に装着する「ナイトガード(マウスピース)」の作製が標準的かつ最も効果的な保険治療です。マウスピースが歯にかかる過剰な垂直圧や水平的な揺さぶりを分散・吸収し、エナメル質境界面の破折や歯根膜の炎症を防ぎます。日中の無意識な食いしばりに対しては、意識的に上下の歯を離す認知行動療法(TCH是正指導)が併用されます。