冬を乗り越えて春に急激に球を太らせるためには、追肥のスケジュール管理が極めて重要です。多くの失敗例は「肥料の与えすぎ」または「与える時期の遅れ」から生じています。
追肥タイミングの黄金律「止め肥」とは
玉ねぎの追肥は地域にもよりますが、基本的に2回に分けて実施します。
- 第1回追肥(12月中旬〜1月上旬):越冬前の活着を促し、寒さに耐える体力をつけるための軽い追肥(化成肥料を1株あたり約3〜5g)。
- 第2回追肥(2月中旬〜3月上旬):春の萌芽期に向けた最も重要な追肥(春肥・止め肥)。暖かくなると同時に急速に肥料を吸収し、球の肥大がスタートします。
ここで最も重要なルールが「3月中旬以降は一切肥料を与えない(止め肥の徹底)」です。球が肥大する後半まで土中にチッソ分が残っていると、葉ばかりが茂る「つるボケ」状態になり、玉の締まりが悪くなって収穫後に腐敗しやすくなります。
冬越しの管理と霜柱対策
厳冬期(1月〜2月)は地上部の成長がストップし、葉先が枯れ込むことがありますが、これは正常な越冬の姿です。霜柱によって苗が浮き上がってしまった場合は、発見次第すぐに足で株元を踏み固める「鎮圧(踏み込み)」を行ってください。根の乾燥を防ぐだけで枯死率は劇的に低下します。
玉ねぎの病気予防とべと病対策
玉ねぎ栽培最大の脅威が「べと病」です。気温15度前後の多湿時に発生し、葉に黄白色の病斑が現れてねじれ、やがて畑全体に蔓延して収穫皆無に追い込まれます。予防策としては、春先の水はけを確保すること、密植を避けて風通しを良くすること、そして前述の通り遅くまでチッソ肥料を残さないことが最大の防御策となります。