「姑息」という言葉を聞いて、どのような情景を思い浮かべるでしょうか。相手を罠にはめる陰険な姿や、ルールを無視して利益を得ようとするずる賢い態度を連想する人が圧倒的多数を占めています。
文化庁が実施した「国語に関する世論調査」の結果を見ると、その実態が浮き彫りになります。調査において、「姑息な手段」を本来の意味である「一時しのぎ」と正しく答えた人は全体のわずか1割〜2割台にとどまり、7割を超える人々が「卑怯な手段」と回答しました。
いまやテレビ番組やWebニュース、小説やアニメのセリフですら「姑息=卑怯」の意味で台本が書かれるケースが後を絶ちません。多数派の認識が本来の定義を完全に覆してしまっている代表例と言えます。