水流すだけはNg?ブロッコリーの虫や汚れをごっそり落とす「正しい洗い方

水流すだけはNg?ブロッコリーの虫や汚れをごっそり落とす「正しい洗い方

水流すだけはNg?ブロッコリーの虫や汚れをごっそり落とす「正しい洗い方とはどんな影響があるのか? 主要なファクトを整理してお届けします。

蛇口から勢いよく水を当てても、ブロッコリーの表面をすべるように水滴が逃げていく光景は、台所に立つ人なら誰もが一度は目撃しているはずです。「強力な残留農薬がコーティングされているのではないか」と不安を抱く声も散見されますが、この撥水性の正体は植物自身が分泌する「ブルーム(果粉)」と呼ばれる天然のロウ物質です。

ブルームは、雨水や過剰な湿気による腐敗を防ぎ、内部の水分蒸発を抑えて鮮度を保つための生体防御システムに他なりません。つまり、新鮮で元気なブロッコリーほど強力に水を弾く性質を備えています。しかし、この優れた自己防衛機能が、調理の現場では大きな障壁となります。流水を上から数十秒当てた程度では、ブルームに阻まれて水滴が表面を滑り落ちるだけで、内部には一滴の水も浸透しません。

私たちが普段口にしているブロッコリーのモコモコとした部分は、開花前の小さな花のつぼみが数千個も密集した「幾何学的な迷宮」です。その微細な隙間には、栽培期間中に畑で入り込んだ土埃や微小な砂、さらにはアブラムシやコナガの幼虫などの微小昆虫が入り込み、強固なブルームの傘の下にすっぽりと隠れています。ただ水で流すだけの下処理では、それらの異物を一切除去できないまま加熱調理へ回してしまうリスクを抱えることになります。

山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。