読者や視聴者にとって最大の関心事であり続けたのが、「一体いつ、どのタイミングであむになでしこの正体がバレるのか」という点です。実は、原作漫画とアニメ版では、この結末の迎え方が決定的に異なっています。
原作漫画において、あむに衝撃の事実が伝えられるのは、本編最終12巻に収録された番外編『しゅごキャラ! アンコール!』第4話です。本編の戦いを終え、卒業を間近に控えた春、なぎひこはあむを呼び出します。「ずっと騙していてごめん」という真摯な謝罪とともに、自身がかつて親友として隣にいた「なでしこ」その人であることを告白しました。あむは驚愕のあまり激しく動揺し、現実を受け入れられずにフリーズするという、コメディと切なさが交錯する伝説の神回としてファンの脳裏に刻まれています。
一方、TVアニメ版(『しゅごキャラ!』『しゅごキャラ!! どきっ』『しゅごキャラ! パーティー!』)では、驚くべきことにあむに正体がバレないまま最終回を迎えるという構成が取られました。アニメ第98話「復活!言葉を伝える想い」などで、なぎひこはあむの前で変身を遂げ共闘するものの、あむは「なでしこの双子の兄」と信じ込んだまま物語が閉じられています。
アニメ制作陣があえてこの結末を選んだ背景には、あむにとって「憧れの完璧なお姉さん」であったなでしことの純粋な思い出を守りつつ、なぎひことの新たな友情を独立したものとして成立させたいという演出上の配慮があったと考えられます。媒体による着地点の違いこそが、今なおファンの間で熱く議論される要因の一つです。