「世紀末」という概念を理解するには、それが単なるカレンダー上の区切りではなく、人類が繰り返し経験してきた精神的感情の波であることを知る必要がある。19世紀末のヨーロッパで咲き誇ったデカダン(頽廃)の美学から、20世紀末の日本を包み込んだ終末予言の狂騒まで、人々は常に「世界の終わり」を想像することで、自分たちの生きる時代を照らし出してきた。
この言葉が持つ本当の魅力は、破滅への恐怖と背中合わせに存在する「新しい始まりへの期待」にある。時代が大きく動く境界線上で、クリエイターたちは終末論的な世界観を極限まで描き出し、観客や読者はそこに自らの不安と救いを投影してきたのだ。