仕事が思うように進まない背景には、個人の能力不足だけでは説明できない構造的なボトルネックが存在する。厚生労働省が発信する働き方改革関連の資料や労働環境に関する報告においても、慢性的な長時間労働や突発的な割り込み業務が働く人の集中力を阻害し、ミスや作業遅延を引き起こす悪循環が指摘されている。
現場の実態もそれを裏付ける。株式会社リクルートが実施する就労支援や組織アナリティクスの調査データによると、業務が停滞する最大の要因は「指示のあやふやさ」と「優先順位の迷い」にあるという。映画『プラダを着た悪魔』で主人公が上司からの無理難題とマルチタスクに振り回されパニックに陥ったように、明確な手順が確立されていない状態で複数の案件を抱え込むと、脳の処理能力は限界を迎えてしまうのだ。