「パクリ疑惑」という言葉がネットで過熱するたびに、知的財産権の専門家が冷静な分析を寄せる。特許庁の商標データベースを確認すると、カープの現行ロゴは球団が商標登録を保有しており、過去に海外球団との間で商標侵害を争った記録は見当たらない。むしろ、米国では類似デザインが多数存在し、互いに「混同を生じさせない範囲」として共存しているのが実態だ。
デザイン史の観点から言えば、アルファベット1文字を円形や盾形に収めるモノグラムは19世紀のスポーツクラブ文化に起源を持つ。野球に限らず、サッカーやクリケットでも同じ手法が使われてきた。つまり、カープのロゴは「先行事例の模倣」というより、世界的なスポーツデザインの共通言語を採用した結果といえる。
編集部が確認した2026年の球団コメントでは、「本球団のロゴは広島の地に根差した独自のデザインであり、外部からの指摘について法的問題は一切ない」と明言している。SNS上で拡散される「海外球団が提訴した」などの情報は、少なくとも2026年8月時点で事実無根のデマであると断定できる。