この劇的な技術進化の裏には、極限状態である「宇宙」での開発ドラマがあった。無重力空間で飛び散らず、なおかつ精神的ストレスを和らげる高品質な食事——その極限の要求に応えたのが、尾西食品株式会社をはじめとする国内メーカーの執念だ。
彼らはJAXA宇宙日本食認証プロジェクトへ参画し、厳しい衛生基準と栄養・保存性のテストをクリアしてきた。宇宙飛行士の野口聡一氏らが国際宇宙ステーション(ISS)で口にした宇宙食の知見は、そのまま地上製品へとフィードバックされている。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の過酷な基準を通過した製造ラインがあるからこそ、我々は日常の延長で宇宙クオリティの飯を味わえるようになったのだ。