1985年に放映された『機動戦士Zガンダム』。ここで登場した「百式」は、金色のモビルスーツの原点であり、歴史的転換点となった。操縦するのは、赤い彗星の過去を捨てたクワトロ・バジーナだ。兵器としてのリアリティを追求するリアルロボットアニメという枠組みにおいて、金色の機体を投入することは当時、アニメ界でも大きな賭けだった。
富野由悠季監督はこの異彩を放つカラーリングに対し、「耐ビーム・コーティング」という軍事的な説得力を付与。メカニックデザインを担当したクリエイター陣の先鋭的な美意識とあわさり、百式は単なる派手なロボットを超え、時代の葛藤と物語の深みを象徴する唯一無二のアイコンへと昇華した。