十神白夜の根幹をなす肩書は「超高校級の御曹司」です。世界的な巨大財閥「十神財閥」の正統後継者として、幼少期から帝王学とあらゆる英才教育を叩き込まれて育ちました。第1作『ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生』において、彼は「自分以外の人間はすべて愚民であり駒に過ぎない」という傲慢な姿勢を崩さず、コロシアイのルールすら自らの優位性を示すチェス盤のように見なしていました。
しかし、チャプター4で起きた「大神さくらの自決」事件を契機に、彼の世界観は根底から覆されます。自らが信じて疑わなかった「利己的な動機と計算」では解けない人間の尊厳や自己犠牲の精神を目の当たりにし、推理の前提を大きく狂わされたのです。主人公・苗木誠からその盲点を指摘された十神は、敗北感を噛み締めながらも精神的変容を遂げ、「黒幕が仕掛けた不条理なゲームを降り、黒幕そのものを打倒する」決意を固めます。
この精神的覚醒こそが、十神白夜の生存理由における決定打となりました。第6章の学級裁判において、絶望に抗う苗木たちと共闘を選び、最終的に生存者6名の一人として希望ヶ峰学園からの脱出に成功。その後は世界の崩壊を食い止める組織「未来機関」第14支部の副部長へ就任し、苗木や霧切響子を支える頼もしい盟友として激動の時代を駆け抜ける結末へと至りました。