伊丹市小規模保育事業所に対して、「園庭がない」「3歳児で卒園させられるため再度の保活が必要になる」といったネガティブな先入観を持ち、希望順位から最初から除外してしまう保護者は後を絶ちません。しかし、実際に小規模施設を利用した保護者の手記や体験談を取材すると、全く異なる現場のリアリティが見えてきます。
伊丹市内の小規模保育施設に子どもを預けた経験を持つ30代の母親は、当時の心境を次のように語っています。
「一次選考で駅前の大規模園に全滅し、二次募集で藁をもすがる思いで選んだのが定員12名の小規模保育事業所でした。最初は園庭がないことに引け目を感じていましたが、保育士さんの手厚い見守りと手厚い連絡帳のやり取りに驚きました。毎日のように近くの昆陽池公園や近隣の広場へ散歩に連れて行ってくれたおかげで、子どもはのびのびと成長しました。何より、3歳児進級時の『連携施設』への優先受入枠があったため、再度の保活でも希望通りの認可園へスムーズに移ることができました」
伊丹市では小規模保育を修了した児童に対し、認可保育園への転園時に大幅な加点を付与する制度設計が整えられています。いわば「小規模を経由した2段階の保活ルート」は、激戦の1歳児枠を回避して最終的に希望園へ着地するための、極めて合理的な裏技的ルートとして機能しています。