爪を観察した際、私たちが「白い部分」と認識する箇所には大きく分けて2つの部位があります。1つは爪の先端に伸びる「フリーエッジ(爪甲遊離縁)」、もう1つは爪の根元に見える半月状の「爪半月(そうはんげつ)」です。爪の白い部分が多い理由を探るには、まずこのどちらの面積が過剰になっているのかを明確に区別しなければなりません。
本来、爪の本体である「爪甲(そうこう)」は、半透明の硬いケラチンタンパク質で構成されています。爪の中央から大部分を占めるピンク色の領域は「ネイルベッド(爪床)」と呼ばれ、毛細血管が豊富に通った皮膚組織と爪甲が強固に接着しているため、血液の色が透けてピンク色に見えています。ところが、爪が指先の皮膚から離れて宙に浮くと、下にある毛細血管から光の透過を受けられなくなり、ケラチン繊維の乱反射によって白く不透明に見えるようになります。これが先端のフリーエッジが白く見える原理です。
したがって、「爪の先端の白い部分が以前より増えた」と感じる状態は、爪甲とネイルベッドの接着面積が物理的に狭まり、剥離が進んでいる状態を意味します。一方、根元の爪半月が白く見えるのは、生まれたばかりの未成熟な爪細胞が水分を多く含み、角化が完了していないために白く濁って見える生理現象です。先端の白さが目立つのか、根元の白さが目立つのかによって、身体が発しているシグナルは根本から異なります。