王道とされる花ほど、細かな属性による意味の変容に警戒を払わなければなりません。その筆頭が薔薇(バラ)とチューリップです。
薔薇が語る多層的なメッセージ
薔薇は色ごとに宿す意味が大きく分岐します。
- 赤色:「あなたを愛してます」「情熱」「美」
- ピンク色:「しとやか」「上品」「感謝」
- 白色:「純潔」「深い尊敬」
- 黄色:「愛情の薄らぎ」「嫉妬」「不貞」
- 深紅・黒赤色:「死ぬまで変わらぬ愛」の一方で「憎悪」
さらに薔薇は本数によっても意味が固定化されています。1本は「一目惚れ」「あなたしかいない」、3本は「愛しています」、12本(ダズンローズ)は「私の妻になってください」を意味しますが、15本は「ごめんなさい(謝罪)」、16本は「不安な愛」へと転換します。運命の恋を告げるつもりが、本数を誤るだけで破局の予兆を想起させる恐れがあります。
チューリップの色彩に潜む失恋の影
春の象徴であるチューリップも同様です。赤色は「愛の告白」、ピンク色は「誠実な愛」という王道のメッセージを持つ反面、黄色は「実らぬ恋」「望みのない愛」、白色は「失われた愛」「失恋」を意味します。可憐な外見に惑わされ、淡い色合いの黄色や白を無頓着に組み合わせる行為は、無意識のうちに別れの予感を突きつける行為になりかねません。