バラエティ番組への出演や舞台挨拶でのサービス精神旺盛なトークから、インターネット上では時に「宮野真守はアドリブで目立っているだけではないか」「どんな役でも宮野真守本人のキャラになってしまうのではないか」といった誤解や偏見が散見されます。しかし、これは彼の本質を見誤った表面的な見方に過ぎません。
宮野真守の原点は、7歳で入団した劇団ひまわりにあります。声優専業でスタートした表現者とは異なり、子役時代から「身体全体を使って感情を表現するストレートプレイ」を徹底的に叩き込まれてきました。海外ドラマ『私はケイトリン』の吹き替えで声優デビューを果たした際も、映像の役者の呼吸や筋肉の動きを肉体レベルでトレースする訓練を重ねています。
つまり、彼がアニメで見せる自由自在な演技やアドリブは、作品のトーンやキャラクターの骨格を寸分狂わず把握しているからこそ許される「高度な計算の上に成り立った遊び」です。台本を無視して暴走しているのではなく、台本に書かれた行間を誰よりも立体的に読み解いているからこそ、現場の監督陣からも絶対の信頼を寄せられているのです。