高まった血圧をその場で落ち着かせ、血管の緊張を解きほぐすには、呼吸器を介したアプローチが効果を発揮します。血圧を下げる即効リラックス法として臨床現場でも推奨されているのが、「4-7-8呼吸法」や「1分間スローブリージング(深呼吸)」です。
息を吸う時間の倍の時間をかけてゆっくりと口から吐き出すことで、頸動脈小体にある圧受容器が刺激され、優位になっていた交感神経から副交感神経へと強制的にスイッチが切り替わります。会議の前やイライラを感じた瞬間に、1回あたり4〜5回の深呼吸を繰り返すだけでも、収縮期血圧を一時的に5〜10 mmHg程度穏やかに下降させる効果が期待できます。
また、身体の内側から血管をしなやかに保つ高血圧改善の食事療法の徹底も不可欠です。基本となるのは塩分制限(1日6g未満)ですが、ストレス対策としては「マグネシウム」と「カリウム」の積極的な摂取が鍵を握ります。
海藻類や大豆製品、アボカド、ほうれん草などに豊富に含まれるこれらのミネラルは、余分なナトリウムの排出を助けるだけでなく、血管の筋肉(平滑筋)の緊張を緩める働きがあります。加工食品やエナジードリンクに頼りがちな食生活を見直し、抗酸化作用の高い緑黄色野菜を取り入れることが、ストレスに負けない血管作りの近道です。