SNSやグルメまとめサイトにおいて、時折「注文してから料理が出てくるまでが異様に遅い」という書き込みが見受けられます。しかし、現場のオペレーションをつぶさに観察すると、この現象の背景には料理人の強い矜持が存在することが分かります。
多くのチェーン店ではカツをあらかじめ揚げ置きし、注文時に二度揚げして温め直すことで提供スピードを短縮しています。これに対して大扇食堂では、豚肉の水分を逃さず肉汁を閉じ込めるため、注文が入ってから生の豚肉に衣をまとわせ、一からじっくりと油に通します。ピーク時に複数のオーダーが重なれば、当然ながら15分から20分程度の調理時間を要します。この待ち時間は「手抜きを一切しない手仕事の証拠」であり、ファストフード的なスピードを期待して訪れると認識のギャップが生じる原因となります。