制度上は「非常勤のアドバイザー」である内閣官房参与ですが、実際の政権運営におけるリアルな影響力はどのように発揮されているのでしょうか。過去の参与経験者による手記や国会周辺での取材メモから、その生々しい実態が浮かび上がります。
経済政策担当の参与を務めた著名な経済学者は、当時の特番インタビューや自著の回顧録の中で「霞が関の官僚が持ってくる資料の前提条件を崩し、総理に別の選択肢を提示することが最大の仕事だった」と率直に告白しています。省庁が作成する答申や予算案に対し、首相直結の立場で「この試算には前提の歪みがある」と進言できる存在は、首相にとっては極めて頼もしい盾となる一方、担当省庁にとっては頭の痛い障害ともなり得ます。
こうした役割から、SNSや政治ウォッチャーの間では評価が真っ二つに分かれる傾向が見られます。
- 好意的な評価:「霞が関の縦割り官僚主導を打破する重要なカウンターパワー」「専門分野の最先端の知見が総理に直接届くパイプ」
- 批判的な評価:「選挙で選ばれていない影の権力者が政策を動かしている」「国会答弁に立たないため政治的責任を追及できない」「政権に近い身内への『お友達ポスト』ではないか」
特に参与が官邸の威を借りて独自に動いたり、自民党内の派閥政治に介入したりする気配を見せた瞬間、メディアや野党からの厳しい追及の標的となってきました。権限が曖昧であるがゆえに、個人の資質や首相との距離感によって影響力が乱高下する点が、この役職特有の危うさと言えます。