インターネット上には歯痛に関する様々な俗説が散見されますが、医学的に誤った対処法を実行すると、症状を危機的なレベルまで悪化させる危険性があります。特に混乱が生じやすいのが「歯痛を冷やすか温めるかの真相」です。
結論として、急性期の歯痛は「外側から冷やす」のが正解であり、「温める」行為は絶対に避けるべきです。入浴、飲酒、運動、サウナなどは全身の血行を促進し、炎症部位への血流を急増させて拍動性の痛みを破滅的に増大させます。
ただし、「冷やし方」にも重大な注意点があります。痛む歯に直接氷や冷水を当てる行為は、露出した神経や象牙細管に過度な温度刺激を与え、かえって激痛を誘発します。正しい冷却法は、水で濡らしたタオルや冷却シートを「頬の外側」からあてがい、局所の毛細血管を緩やかに収縮させるアプローチです。
また、絶対に避けなければならない歯痛時のNG行動として以下の項目が挙げられます。
- 患部を指や爪楊枝で執拗にいじる:局所の細菌感染を広げ、化膿性歯髄炎や蜂窩織炎(ほうかしきえん)を誘発する恐れがあります。
- 規定量を超える鎮痛薬の乱用:薬が効かないからと短時間で追加服用すると、重篤な胃腸障害や肝機能障害、急性腎不全を引き起こします。
- 痛む歯に直接鎮痛薬の粉末を塗り込む:粘膜が化学熱傷を起こして潰瘍化し、激しい痛みを伴う組織壊死につながります。