ニューヨーク・クイーンズ観光を計画する際、タイムズスクエアのような近代的な摩天楼とは全く異なるエネルギーを感じられる場所として、真っ先に名前が挙がるのがジャクソンハイツです。アメリカ合衆国全体を見渡しても、これほど狭い区画に無数の民族・言語・文化が凝縮されているエリアは極めて稀と言えます。
街の骨格をなすのは、大きく分けて「南アジア系コミュニティ」と「中南米系コミュニティ」、そして近年独自の存在感を増している「チベット・ネパール系コミュニティ」です。74丁目を歩けば金細工店や鮮やかなサリーを扱うブティックが連なり、スパイスの芳香が漂います。一方、高架沿いや隣接するブロックでは、コロンビア、メキシコ、エクアドルなど中南米のベーカリーやタコス店が軒を連ね、それぞれの文化圏が互いの境界を保ちながらもシームレスに溶け合っています。
単なる観光スポットとして整備された街ではなく、移民たちが日々の暮らしを営む生きたコミュニティだからこそ、どの店にも飾らないリアルな熱量が満ちあふれています。