多くの患者が歯科医院を選ぶ際、まず参考にするのがGoogleマップやポータルサイトのレビューです。しかし、現場の歯科医師たちが声を揃えて警告するのは「口コミの星の数と治療技術の高さは比例しない」という現実です。
医療関係者の証言やWEBマーケティング業界の実態調査によると、現在ネット上には「口コミ投稿でデンタルグッズプレゼント」といったキャンペーンを行う医院や、専門のMEO(マップ検索最適化)業者に依頼して意図的に高評価を集めるケースが横行しています。さらに、患者がつける星5つの評価理由は「受付の愛想が良い」「内装がホテルのように綺麗」「痛くなくすぐに終わった」といった接客・利便性に関する項目が大半を占めています。
本来、歯科治療の成否は「5年後、10年後にその歯が再発せず残っているか」で決まります。しかし、短時間で手軽に済ませる治療や、削らなくてもよい初期虫歯を削ってレジンを詰めるだけの処置は、患者にとって「手際が良く痛くない名医」と誤認されがちです。ネットの称賛レビューの裏に潜む構造的なバイアスを見抜かなければ、知らず知らずのうちに取り返しのつかないダメージを歯に負うことになります。