『ラマになった王様』が高く評価される最大の要因は、登場人物全員が持つ強烈な個性と、計算し尽くされたギャグのテンポ感にあります。
クスコとパチャのバディ関係は、正反対の価値観を持つ2人が旅を通じて互いを理解していく王道の成長ドラマ。その一方で、悪役であるイズマとクロンクのやり取りはコントそのものです。筋肉モリモリでありながら料理が得意でリスと会話ができるクロンクの天然ボケと、それに激怒するイズマのリアクションは、大人から子どもまで誰もが笑える普遍的な面白さに満ちています。
第四の壁を破って視聴者に直接語りかけてくるクスコのナレーションや、カートゥーンアニメ特有の誇張された物理表現など、ディズニーのクラシック作品とは一線を画す実験的な演出が随所に散りばめられています。