元高見盛の本名は加藤精彦(かとう せいひこ)。1976年、青森県南津軽郡板柳町に生まれ、日本大学相撲部で学生横綱に輝くなどアマチュア時代から輝かしい実績を引っ提げて名門・東関部屋に入門しました。
プロ入り後、彼を一躍全国区のスターに押し上げたのが、取組直前の「気合い入れパフォーマンス」でした。両手で胸や太もも、頬を激しく叩き、大きく息を吐き出しながら相手を睨みつける一連の動作は、映画『ロボコップ』を彷彿とさせ、館内を割れんばかりの大歓声で包み込みました。
この凄まじい人気に目をつけたのが大手食品メーカーの永谷園です。同社は高見盛の取組に大量の懸賞旗を掲出するだけでなく、テレビCMに起用。「お茶づけ海苔」や「麻婆春雨」を豪快かつ美味しそうに頬張る姿はお茶の間のハートを掴み、相撲に興味がなかった層までをも熱狂させました。一日に指定される懸賞本数が上限に達するほどの社会現象となり、平成の大相撲界を象徴するアイコンとなったのです。