ネット上の情報やSNS動画では「エアコン取り外しは15分でできる簡単な作業」として紹介されるケースが散見されますが、そこには見落とされがちな制度的・物理的トラップが存在します。
「エアコン処分無料」を謳う廃品回収のカラクリ
エアコンは特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)の対象機器であり、廃棄時には本来リサイクル料金(990円〜2,000円前後)+収集運搬料が発生します。「無料で回収・処分します」と巡回する無許可業者に引き渡した場合、金属スクラップ目的で内部の冷媒ガスが大気中に垂れ流し投棄されたり、後から高額な運搬費用を請求されたりするトラブルが後を絶ちません。適正な廃棄ルート(指定引取場所への自己搬入、または自治体認定の回収業者)の選定が求められます。
賃貸退去エアコン原状回復で発生する高額請求の恐怖
賃貸住宅から退去する際、自力でエアコンを取り外した結果、壁の石膏ボードを大きく破損させたり、クロスを広範囲に破いたりしてしまう事例が多発しています。国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」において、通常の使用による損耗は貸主負担とされていますが、DIY作業の不手際による躯体の破損は借主の過失(善管注意義務違反)となり、数万円から十数万円の修繕費用が敷金から控除される、あるいは追加請求されるケースが一般的です。